上原ひろみ狂気の6時間練習法とは?BLUE GIANTの真実へ!

上原ひろみ ジャズ
上原ひろみ
BLUE GIANT Count on me · Hiromi

前回ブログ(2025.06)【上原ひろみの生い立ちから現在まで~疋田範子との出会いと天才ピアニストの軌跡】

【世界的ピアニスト】上原ひろみの現在と圧巻の経歴

17歳での運命的出会いからグラミー賞受賞までの軌跡

上原ひろみさんが世界的なトップアーティストへの一歩を踏み出す大きなきっかけとなったのが、17歳の時に訪れた運命的な出会いでした。東京でジャズ界の巨匠チック・コリア氏に才能を見出された彼女は、なんと出会った翌日のコンサートステージにゲストとして招待され、共演を果たします。

その後、1999年にアメリカ・ボストンの名門バークリー音楽大学へ留学。在学中に巨匠アーマッド・ジャマル氏らの指導や後押しを受け、2003年にアルバム『Another Mind』で待望の世界デビューを果たしました。このデビュー作は日本国内で10万枚を超えるセールスを記録してゴールドディスクを獲得し、日本ゴールドディスク大賞の「ジャズ・アルバム・オブ・ザ・イヤー」を受賞するなど大きな話題を呼びます。

世界を舞台に精力的な作品発表とツアーを重ねた彼女は、2011年に「ザ・スタンリー・クラーク・バンド」のメンバーとして参加した作品で第53回グラミー賞「最優秀コンテンポラリー・ジャズ・アルバム」を受賞。2021年の東京2020オリンピック開会式でのソロ演奏をはじめ、現在も名実ともに世界最高峰のピアニストとして第一線で輝き続けています。

なぜ彼女のピアノは世界中の人々を魅了し続けるのか

上原ひろみさんの音楽が国境やジャンルを超えて世界中の人々を惹きつけてやまない理由は、既存の枠組みにとらわれない唯一無二の音楽性と、圧巻のライブパフォーマンスにあります。

彼女の楽曲には、ジャズを基盤にクラシック、ロック、フュージョン、ストライドピアノなど多様な音楽の要素が自然に融合されています。彼女自身が「自分の音楽に特定の名前やラベルをつけたくない」と語るように、様々なジャンルが昇華されたオリジナリティあふれるサウンドは、聴く者にいつも新しい驚きを与えてくれます。

さらに、一瞬で観客の心を掴む超絶技法と、全身全霊で音楽を表現するエネルギッシュなパフォーマンスも彼女の真骨頂です。繊細で美しいタッチから力強い打鍵まで、音色のグラデーションを自在にコントロールする高い技術があるからこそ、聴く人の感情を強く揺さぶる最高のステージが生まれるのです。

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【衝撃秘話】上原ひろみ狂気の「6時間練習法」とは?

バークリー時代に目撃された「1フレーズ6時間」の真実

上原ひろみさんの圧倒的な演奏技術を支えているのは、生まれ持ったセンスだけではありません。彼女がアメリカのバークリー音楽大学に留学していた時代、周囲の学生たちを絶句させた驚愕の練習エピソードが残されています。

当時、彼女が練習室に入ると部屋の外にまでピアノの音が漏れ、ドアの小窓からその姿を覗き込む人が大勢いたといいます。彼女がそこで行っていたのは、曲全体を流して弾くことではなく、なんと「たった一つのワンフレーズだけをひたすら弾き続ける」という練習でした。

しかも、その練習時間は1時間や2時間ではありません。100回や1000回どころか何万回と反復し、なんと「6時間」もの間、ただひたすらに同じフレーズを弾いていたのです。ある程度弾けるようになったら次のフレーズへ進むのが一般的ですが、彼女は「何があっても、何をしていても指が勝手に動くレベル」になるまで体に音を染み込ませていました。この常軌を逸した集中力と圧倒的な反復練習こそが、どんな超絶技法であってもステージ上で軽やかに表現してみせる「天才」の真実なのです。

「手の感情を分離させる」音色コントロールと練習哲学

上原ひろみさんが演奏において最も追求し続けているのは、単に指を速く動かすことや音の大きさだけではなく、「音色の豊かさ」とそれを自在に操るコントロール精度です。

それを象徴するのが、彼女自身が明かす「手の感情の分離」という独自の演奏哲学です。たとえばソロピアノ曲「カレイドスコープ」では、左手で打ち込みのように無機質なパルス(ビート)を感情を持たずに淡々と刻み続け、その上で右手はエモーショナルなメロディを自在に泳がせています。通常は右手が感情的になると左手も引きずられてしまうものですが、彼女は左右の手でまったく異なるテンションや表情を共存させているのです。

また、即興演奏の中で「ピアニシモ(ごく弱い音)だけで弾き続ける」といった制約を自らに課し、音の強弱に頼らずフレーズの説得力を磨くなど、ストイックなトレーニングを重ねてきました。頭の中で聴こえた「最高にかっこいい音楽」を現実の音として形にするために、妥協せず徹底的にピアノと向き合う――この飽くなき探求心と基礎へのこだわりが、聴く者の心を揺さぶる美しい音色を生み出しています。

Mr. C.C.

映画『BLUE GIANT』音楽監督・上原ひろみが届けた“本物のジャズ”

劇中バンド「JASS」沢辺雪祈のピアノに注ぎ込んだ魂

シリーズ累計920万部を超える人気ジャズ漫画を原作としたアニメーション映画『BLUE GIANT』において、上原ひろみさんは音楽監督を務め、作品の核となるジャズの世界観を作り上げました。

彼女が大きな情熱を注いだのが、主人公・宮本大(サックス:馬場智章)や玉田俊二(ドラム:石若駿)とともにトリオバンド「JASS」を結成する天才ピアニスト・沢辺雪祈のピアノ演奏です。若くして異彩を放つ雪祈は、クールな技術を持ちながらもセンシティブな一面や葛藤を抱えた複雑なキャラクターでした。

世界最高峰のピアニストである上原ひろみさんが「10代のアマチュアバンドのピアニスト」になりきり、彼らの未熟さや葛藤、そしてバンドとして互いの音に反応し合いながら成長していく熱量をリアルな音として表現したパフォーマンスは、観客の心を強く揺さぶりました。劇中の雪祈の成長とシンクロするように奏でられる旋律には、まさに彼女のピアノへの魂が注ぎ込まれています。

「最大の音量と最高の音質」で挑んだ劇伴制作とプロ意識

映画『BLUE GIANT』において、上原ひろみさんは「JASS」のオリジナル楽曲だけでなく、作品を彩る劇伴音楽のほぼ全曲を書き下ろし、演奏およびサウンド・プロデュースを手掛けました。劇伴の制作には井上銘さんや佐瀬悠輔さん、指揮の挾間美帆さんをはじめとする豪華な気鋭ミュージシャンが集結し、妥協のない妥協のないサウンドが作られています。

この作品の大きな特徴は、感動的なクライマックスであっても歌手が歌うヴォーカル曲に頼らず、すべての音楽を「インストゥルメンタル(器楽曲)」で押し通した点です。

「最大の音量、最高の音質で、本物のジャズを届けたい」という制作スタッフの熱い情熱に応え、劇場の大音響だからこそ体感できる楽器本来の音圧とジャズの圧倒的な臨場感を完成させました。映画公開と同時にリリースされたオリジナル・サウンドトラックも、単なる映画の背景音楽を超えた極上のジャズ・アルバムとして高い評価を獲得しています。

映画『BLUE GIANT』│「N.E.W.」ライブシーン特別映像

進化を止めるな!新プロジェクト『Sonicwonder』と最新の活動

ピアノの枠を超えて魅せる!シンセサイザー(Nord Lead)への情熱

アコースティック・ピアノの可能性を極限まで押し広げてきた上原ひろみさんですが、彼女の表現欲求はひとつの楽器にとどまりません。新プロジェクト「Hiromi’s Sonicwonder」では、ピアノに加えてシンセサイザーを大胆に取り入れ、さらなる音の冒険に挑んでいます。

中でも彼女が長年愛用し、強いこだわりを持っているのが電子楽器「Nord Lead」です。ピアノが「音を打鍵して衰減させていく楽器」であるのに対し、シンセサイザーは音を持続させたり音色そのものを自由に作り出せる魅力があります。上原さんはメロディを書く前にまず音色を作り込み、その音色からインスピレーションを得て曲を立ち上げることが多いと語っています。「ピアノからは絶対に出てこないメロディやリズムが湧き出てくる」と語る通り、シンセサイザーは彼女に全く新しい視点を与える欠かせないパートナーなのです。

特にNord Lead特有のキーボード・タッチや、木製のピッチベンド(音程を滑らかに変化させる機構)の跳ね返りの心地よさを絶賛しており、かつて共演したギタリストのデヴィッド・フュージンスキー氏の影響も受けながら、まるでエレキギターを掻き鳴らすかのような無邪気でスリリングなソロ演奏を展開しています。

Hiromi: Tiny Desk Concert

矢野顕子とのデュオや2026年ツアーなど今後の見どころ

上原ひろみさんの魅力を語る上で外せないのが、他ジャンルや異色のアーティストとの刺激的なコラボレーションです。

なかでも、シンガーソングライター・ピアニストの矢野顕子さんとは2004年のテレビ番組での初共演以来、20年以上にわたる深い絆で結ばれています。2台のピアノを挟んで互いの全存在をぶつけ合う白熱のライヴ・セッションは毎回大きな話題を呼び、共演ライヴ・アルバム第3弾となる『Step Into Paradise -LIVE IN TOKYO-』をリリースするなど、唯一無二の音楽的対話を重ねています。

さらに、タップダンサーの熊谷和徳さんとのコラボレーション20周年を記念した「Duo 20th Anniversary 上原ひろみ × 熊谷和徳 JAPAN TOUR 2026」の開催など、生のステージでの新しい体験の追求に余念がありません。

ソロ、バンド、異色デュオと、常に「自分がやりたい音楽」を素直に実践し続ける上原ひろみさん。進化を止めない彼女のライブパフォーマンスからは、これからも目が離せません。

ピアノで名曲を(シューマン) ー 講師:ヴェーラ・ゴルノスターエヴァ、生徒:上原ひろみ ー Vera Gornostayeva, Вера Горностаева, Hiromi Uehara

まとめ:天才ピアニスト上原ひろみが教えてくれる情熱の尊さ

圧倒的な練習量と挑戦心が生み出す最高のライブへ

上原ひろみさんが世界中で絶賛される背景には、単なる才能やセンスだけでなく、「1フレーズ6時間」にも及ぶ狂気的な反復練習や、常に新しい表現を追い求める圧倒的な挑戦心が存在します。

映画『BLUE GIANT』での魂を込めた劇伴制作や、コロナ禍のライブハウスを鼓舞した16日間32公演のロングランライブなど、彼女が放つ音色には常に「生きている音楽」への強い情熱が宿っています。

音源を通じて緻密なフレーズや音色のグラデーションをじっくり楽しむのはもちろんですが、彼女の真骨頂は「一期一会」の熱気と感動が生まれる生のステージにあります。ぜひ音源を聴き込み、機会があれば実際のライブ会場へ足を運んで、世界最高峰のピアノパフォーマンスを全身で体感してみてください。

Blackbird & Jesu, Joy of Man’s Desiring – Hiromi Uehara (Complete Transcription)

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