藤かんなとは
藤かんなのこれまでの歩み
幼少期~学生時代:
京都府生まれ、4歳からクラシックバレエをスタート。
高校3年生までバレエに没頭。 コンクールでの思うような結果が出ずに悩み、顧問から心ない言葉をかけられるなど、精神的葛藤も経験。
高校3年生時は陸上部に所属。「勉強にも熱心」で、国公立・大阪大学理学部へ進学。
大学~社会人時代:
大阪大学理学部卒業後、大学院(大阪大学大学院 理学研究科)まで進学。
上場企業で研究職として勤務。
その後、バレエ講師として活動しつつ、「自分の人生をもっと自由に表現したい」と考えるようになる。
転機~現在:
2022年、32歳でAV女優としてデビュー。
その異色の経歴で注目を集めるとともに、2025年NHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』に出演し話題。
2024年に自伝『はだかの白鳥』、写真集『白鳥、翔ぶ』を出版。

阪大大学院卒の秀才、その経歴と人生
大阪大学大学院理学研究科修了までの道のり
藤かんなは大阪大学理学部を卒業後、大阪大学大学院の理学研究科を修了しています。
幼少期からバレエに没頭しながらも、学業にも非常に熱心に取り組んでいました。バレエの厳しい練習と両立させつつ、理系女子(リケジョ)としての歩みを進め、難関である阪大理学部、さらに大学院進学も果たします。
理学研究科での専攻は生物学などの自然科学分野とされており、修士号を取得しています。勉強とバレエの両立は「自分でも無理していた」と語るほどストイックな日々で、受験や研究活動にも強い意志で取り組んだことが、後の自立心や挑戦する力につながっています。
上場企業での研究職時代・バレエ講師時代について
大学院修了後、上場企業に普通の社員(研究職)として就職しました。理系のバックグラウンドを生かし、約6年にわたり研究開発や分析業務などに従事していたとされています。
この時期は会社員として働きながらも、学生時代から続けてきたバレエの指導にも携わり、バレエ教室の講師も務めていました。自身が8年間通った経験のある教室で、生徒たちへ指導を行うことに「やりがいを感じていた」と語っています。
やがて副業としてグラビアやAV出演をスタートしますが、会社は副業禁止だったため、出演が発覚。上司に呼び出されて問い詰められた際、当初は否定したものの、迷惑をかけたくないという思いから最終的には自主退職しました。
またバレエ教室でもAV女優としての活動が知られると、指導担当から突然外されるなど、逆風に直面。その一方で「自分らしい表現とは何か」を模索し続け、それらの経験が藤かんな独自の生き方と発信につながっています。

AV女優転身の理由と葛藤
なぜAV業界を選んだのか?その動機ときっかけ
藤かんながAV業界を選んだ理由には、自己表現への強い意欲と、自分らしい生き方の追求が大きく関わっています。
主な動機・きっかけは以下の通りです。
職場環境や将来への疑問
上場企業で研究職として6年半勤務する中で、「会社で十分に評価されていない」と感じ、くすぶりや将来への不安が大きくなった。
性的自己肯定感を肯定したいという思い
「自分の体や性的魅力に自信があり、それを社会で活かしてみたい」と考えていた。
以前からセクシー女優の作品を視聴することがあり、「この女優さんより自分の方がカラダきれいじゃない?」と密かに自信を持っていたと語っている。
新しい挑戦への意欲
「一度きりの人生、優等生の殻を破って“自分が主役”の人生を歩みたい」という心境から、チャレンジ精神を持って新しい道へ踏み出した。
個人的な転機
会社員時代(29歳頃)、ストレスなどをきっかけに夜遊びをするようになり、不特定多数の男性と関係を持つことも経験。その中で「男性に依存せず、自分の人生を選びたい」との想いが強まった。
これらの要素が重なり、32歳でAV女優としてデビューしました。
転身を決断した時の思いと周囲の反応
転身を決断したときの思い:
「自分の才能を正当に評価できる世界で生きてみたい」「自分の人生を自分で選ぶ勇気」に賭ける決断でした。
「これまで優等生として生きてきたが、AV業界に入ることで新しい世界を自分で切り拓きたい」と考えたと藤かんな本人は語っています。
周囲の反応:
デビュー直後、AV出演が勤務先に発覚し、事実上退職。さらにその後、バレエ教室の講師も解雇されました。
SNSでバレエ講師解雇について発信したことで炎上し、「AV女優のバレエ講師はありか否か」と週刊誌で特集されるなど、社会的関心も高まりました。
家族や知人には事前に告げておらず、「両親には今も素直にすべてを話せていない」とも明かしています。また、職業選択に対して否定・肯定どちらの反応も受けたものの、「自分らしい人生」を優先した選択だったことに変わりはありません。
藤かんなのNHK大河ドラマ出演
「べらぼう」女郎役での挑戦と反響
藤かんなは2025年放送のNHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』の第1話で、遊郭・吉原の女郎役として出演しました。彼女は現役セクシー女優の吉高寧々、与田りんとともに、「殺害され裸で転がる女郎役」という非常に衝撃的なシーンに挑戦しました。
■ シーンでは4人の遊女が全裸で遺体として登場し、うつぶせや露出度の高いカットが映し出されました。
■ 現役AV女優が大河ドラマで本格的に役柄として起用されるのは極めて異例であり、オープニングクレジットにも名前が明記されました。
このシーンは放送直後からネット上で大きな話題となり、
■ 「NHK攻めてる!」「ちゃんとセクシー女優を使ってリアリティがある」「本気を感じる」という肯定的反響も多く見られました。
■ 一方で、「ショッキングすぎる」「家族で見るには不適切」とする否定的意見や、「AV女優にそういう役ばかりを担わせるのはどうか」といった社会的問題提起も生まれました。
藤かんな本人もSNSやインタビューで、「NHKで大河でハダカでAV女優。確かに衝撃かも…」「多くの反響に驚いた」とコメントし、出演シーンについて振り返っています。
AV女優のNHK大河出演が与えた影響
藤かんなを含む現役AV女優の大河ドラマ出演は、ドラマ業界や社会にさまざまな影響を与えました。
◆ 業界への衝撃と話題性
NHK大河という“公共放送の顔”ともいえる場にAV女優をキャスティングしたことで、「NHKが本気」「大河が攻めている」といった驚きの声、そして現代の表現の幅が広がったことへの評価が集まりました。
◆ 社会的議論の喚起
AV女優の大河起用については「女性のリアルな生き様や多様性を描く新しい表現」と捉える肯定的意見がある一方、「過激な演出はNHKや大河の品位にそぐわない」「性的搾取の構図を再生産していないか」といった批判や議論も巻き起こっています。
◆ 偏見へのチャレンジ
セクシー女優という職業への偏見や差別に対して「既存の枠組みにとらわれず、個人の生き方を尊重しよう」という問題提起にも繋がり、「多様な女性像」の提示として文化的にも注目されました。
◆ 本人・関係者への反響
藤かんなは両親や親族に自身の出演や職業をすべて明かしていないとしつつも、今回の大河出演がきっかけで「自分の人生と本気で向き合う」決意や、「社会的な壁やバッシングも覚悟した選択だった」と語っています。
このキャスティングは、テレビ業界に新たな在り方や挑戦の姿勢を示したと同時に、視聴者の間で家族や社会の多様な価値観について考える契機となっています。

話題の著書・小説『はだかの白鳥』
『はだかの白鳥』出版の背景と内容
『はだかの白鳥 阪大大学院卒でAV女優に』(飛鳥新社、2024年5月発売)は、藤かんなが自らの人生を赤裸々に綴った初の著書です。
彼女は大阪大学大学院理学研究科を修了し、上場企業の研究職を経てAV女優となりました。本書は、その特異なキャリアの転機や葛藤、AV業界での経験、バレエ講師をクビになった顛末、SNS炎上の顛末など、今までほとんど語られてこなかった実情をリアルに描いています。
章立ては次のようになっています:
第1章 AV界に踏み込む
第2章 AV女優デビュー
第3章 AVが会社にバレる
第4章 AVがバレエ教室にバレる
第5章 百田尚樹チャンネル出演
第6章 上京、それから
藤かんな自身の内面にある「認められたい」「必要とされたい」という強い欲求や、普通に会社員として生きていた時の葛藤、社会の仮面を被って感じていた違和感などが、文学的な表現で描写されています。
執筆の動機・反響・ベストセラー化の理由
執筆の動機には、自身の経験を「自叙伝」以上に一つの文学作品として昇華したいとの思いがありました。藤かんなは、これまでの人生で「自分が社会にうまく溶け込めなかった理由」「優等生が優等生であり続ける苦しさ」「既存のレールを外れて自分らしく生きる決意」など、同じ悩みを持つ人々へ“自分の言葉で伝えたい”との意志を強く持っていました。
本書は発売直後から大きな反響を呼び、作家・百田尚樹氏など著名人からも「50回読んで、101回泣いた」など絶賛の声が寄せられています。
AV業界や女性のキャリアなど既存の価値観を揺さぶるテーマ、高い文章力と表現力も話題となり、ベストセラーとなりました。
「認められたいけれど認められない」苦しみは多くの人の心に共通する悩みであり、“社会の仮面を被ってまともに生きている人ほど刺さる作品”として評価されています。

作品に込めた思いと、読者へのメッセージ
藤かんなはこの作品に「多くの人に自分の心の弱さや悩みをさらけ出し、それと向き合うことの大切さ」「自分を認め、自分らしく生きる勇気」を込めています。
彼女自身、SNSで炎上したり世間の偏見に苦しんだりしながらも、「本を通して自分のように悩んでいる人が、そのままの自分で生きていいと感じてほしい」と述べています。
「私だけではなく、たくさんの人の魂がこもった本」と語り、この作品が誰かの糧になることを心から願っているとしています。
藤かんなは『はだかの白鳥』を通じて、社会の“普通”や既成概念に苦しむ全ての人に“あなた自身を肯定して良い”というメッセージを強く伝えています。

現在とこれからの藤かんな
AV・芸能活動の最新情報
2025年現在の藤かんなは、AV女優としての活動を継続しつつ、多方面で新たな展開を見せています。最新の主な動向は以下の通りです:
AV女優活動
2025年も現役女優として作品リリースが続いており、近年は知名度とともに出演作の話題性が増しています。主演作品はジャンルの幅を広げ、人気メーカーからのリリースも増加中です。撮影に関してはファンとの接点を持つイベントやサイン会、撮影会への出演も精力的に行っています。
NHK大河ドラマ出演の余波
2025年放送のNHK大河『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』出演は大きな転機となり、メディアでの露出やインタビュー依頼が急増。公共放送への出演は芸能界やAV業界の枠を超えて論争となりましたが、これをきっかけに文化人や著名人との対談、テレビ・ラジオ番組への出演に繋がっています。
執筆・出版活動
2024年出版の自伝的小説『はだかの白鳥』はベストセラー化し、執筆業にも注力。読書イベントやサイン会の開催、コラム執筆、文芸誌への寄稿など発信の幅を広げています。
SNS・配信活動
X(旧Twitter)、Instagram、YouTubeチャンネルなどでの情報発信も活発に行い、日常や思考、出演作のPR、トークライブの案内など多岐にわたる情報を発信。フォロワー数も引き続き増加傾向です。
今後の展望
藤かんなはインタビューなどで「既成概念にとらわれず、“自分を表現すること”を大事にしたい」と繰り返し発言。今後はAVや芸能分野の枠を超え、自己表現者・発信者として講演や執筆などにも力を入れる意向を示しています。
その他
各種イベント出演、ファンとの交流会、意欲的なコラボ企画なども2025年にかけて増加。芸能界・出版界・映像業界の垣根を越え、多彩な活動を展開しています。
藤かんなは「自分らしい人生を歩みたい」という姿勢を変えることなく、今後もメディアや社会に新たな影響を与え続けていくことが期待されています。