ダウンタウンの松本人志さんは2023年12月27日に「週刊文春」で“性加害疑惑”が報じられ、活動休止しています。吉本興業は1月22日に公式サイトで松本氏が「週刊文春」の発行元である文藝春秋ほか1名を提訴したと発表しましたが、24日には騒動を謝罪するコメントを発表し、事実確認を進めていると報告しました。さらに、2024年1月31日には「文春オンライン」で、松本氏から“被害”を受けたという10人目の証言者の存在が報じられています。
お笑い界の大御所たちのコメント
立川志らくさんは、自身のツイッターで「なんでそんなに週刊誌の言うことなんか信じるんだ? この国は法治国家だ。被害にあったら警察に行くべき。もし警察で取り合ってもらえなかったり、加害者の事務所の圧力で事件をないものにされたらその時初めて週刊誌に訴えればいい」とコメントしました。
明石家さんまさんはラジオ番組で、「あいつ子供できて、子供のためっていうのがかなり大きいような気がする」と松本人志さんの裁判めぐりに言及しました。
太田光さんはテレビ番組で、「松本さんはこれだけシリアスな状態になって、笑いにしにくいっていうのも当然だし、活動休止していくなかで、「自分を守るべき」「誰もが自分を守る権利はあるなと思う」とコメントしました。
上沼恵美子さんはラジオ番組で、「ダウンタウンは数多くの芸人さんの人生を決めたぐらい大きな存在」「芸能界の頂点を極めてから30数年、仕事と私生活は別…っていうのは通らへんと思うねん。こんな事を文春さんに書かれるという事は、何にもなかった訳じゃない」「ちょっと気が緩みすぎてたかな。脇が甘かったなあと思います。記事が事実だったらですよ。ただ具体的すぎるから…」とコメントしました。
浜田雅功さんはラジオ番組で、「あの人の代わりはいないので。戻ってくるまで、自分ができることを一生懸命やろうかなっていう感じです」「帰ってくるまで、相方募集しようかな。オーディションしようかな」と述べました。
松本人志さんの活動休止について、さまざまな意見が寄せられていますが、それぞれのコメントには個々の立場や視点が反映されていることがわかります。
また泉谷しげるさんは厳しい意見を述べています。
泉谷さんは、1月28日放送の『ワイドナショー』(フジテレビ系)で、松本氏が「週刊文春」を提訴したことや吉本興業が騒動を謝罪したことを取り上げました。泉谷さんは、彼について「男気のある本当に面倒見のいい素晴らしい男だと思ってるわけさ。だから悪く言う気は全くないんだけど」と前置きした上で、「こうなっちゃった以上は、やっぱり客観的にならざるを得ない。といういうことを考えると、やっぱり裁判はしない方がいいんじゃないかなと思うんだよな」と述べました。泉谷さんは、裁判をしない方がいい理由として、「余計なことまでどんどんバレちゃうし、ご家族のことを考えるとしんどいかな。だから『ここまでバレる』とか『ここまでバレない』っていう歯止めが、効かなくなっちゃうわけですよね」と松本の家族を慮りました。また、「俺は基本的にね、松本人志は尊敬される人間だけど、女にモテるタイプだとは思わないわけ。女性が尊敬で接してきた時は、尊敬で返して遊んであげたら、もしかしたら恋愛が生まれるかもしれない、ってキャラなのよ」と松本氏の人柄についても言及しました。さらに、「だからセッティングさせてること自体が、モテないって言ってるようなものなのよ」と主張しました。田村淳さんも、松本に女性を紹介したと報じられている後輩芸人たちの話題に及び、「裁判もできずに、声を上げることもできずに、でも仕事だけ失うっていう人たちがいる。そこをなんとかしてあげたいなと思います」とコメントしました。泉谷さんは、松本人志さんに対して「皆は悪くないよ」というぐらいのことを言ってほしいと願っています。
この泉谷さんの発言は、SNSでも拡散され、賛同する声が相次いでいます。人々は「これはド正論」「すごい! こうしてハッキリ言える人もいる
パオロ・マッツァリーノさんの論考が注目
日本文化史研究家のパオロ・マッツァリーノさんの「松本人志さんの罪についての考察と提案」と題した論考は、X(旧Twitter)で1万6000以上の「いいね」を集め、「ぐうの音も出ない」「完璧すぎる論破」といった反響が広がっています。
https://pmazzarino.blog.fc2.com/blog-entry-451.html
まとめ
パオロさんは、犯罪告発に対する予断を避ける重要性を強調しています。以下は、彼の論考からの一部抜粋です。
「いい人は犯罪をするわけがない。社会的地位の高い人が犯罪者であるはずがない。無名の人間が犯罪を告発するのは売名行為に決まってる。週刊誌なんてウソばかり書いてるのだから、どうせ今度もウソだろ。」
パオロさんは、犯罪被害の告発を軽々しく否定せず、公正に検討するべきだと主張しています。冤罪を防ぐために、予断を持たずに訴えを受理し、真実を探求することが法治国家における正しい手順であると述べています。
裁判について今後、民事・刑事両面になる可能性も出てきており、さらに深刻なものに発展しそうです。
この問題についての議論は続いており、さまざまな視点からの意見が交わされています。