『Moon』ブルースの歌えるアーティストって日本に居ないの?

moon haewon ジャズ
moon haewon
WINTERPLAY / SONGS OF COLORED LOVE~色彩のブルース~

私がMoon(Haewon)のこのカヴァー曲を初めて聴いたのが15年前になります。彼女が音大を卒業して直ぐにジャズ・ポップ・グループのWINTERPLAYに参加し、デビューしたのが2007年、2009年に日本デビュー、翌年にはロンドンでショウケースを開催。その後、香港のTV番組やバンコクのジャズ・フェスに招かれるなどアジア各地で活躍。
まだまだ未熟な頃のレパートリーでした。当時日本では本家のEGO-WRAPPIN’をはじめ椎名林檎、深津絵里、中森明菜等多くのアーティストが取り上げていたものの、いづれもただの歌謡曲にしか聞こえず残念でならなかったのを覚えています。

EGO WRAPIN’ 色彩のブルース
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「Moon haewon」とは

moon haewonムーン・ヘウォン/문혜원
生まれ: 1984年11月15日 (年齢 40歳)2025.10時点
韓国・全州市出身
「ソウル芸術大学(ソウル・アート・カレッジ/서울예술대학교)」実用音楽科(学士)を卒業
大学では声楽を専攻
2016年末にWINTERPLAYを脱退し、翌年にソロ歌手として始動。2018年2月に伊藤ゴローによるプロデュースのもと、Moon名義のアルバム『Kiss Me』でソロ・デビューを果たす。
レコード レーベル: SOMETHIN’COOL、 ヴァーヴ・レコード、 ユニバーサル ミュージック、 Universal Music Ltd

香港のiTunesジャズチャート1位を獲得した
2016年末にWINTERPLAYを脱退し、2018年には「Moon」名義でソロデビュー。デビューアルバム『Kiss Me』(ユニバーサルミュージック)は、日本のiTunesジャズチャート1位、さらに香港ではポップチャート1位(同週に発売されたアリアナ・グランデ新作を抑えての1位)を記録しています。この実績によってアジアの音楽シーン、特にジャズ・ブルース界で鮮烈なインパクトを残しました。

韓国ブルース/ジャズシーンでの立ち位置
Moon haewonは、韓国国内でも数少ない本格的な英語ジャズ・ブルースボーカルの担い手として注目され、韓国、アジアのジャズフェスティバルやTV番組にも数多く出演。ソロ以降は、日本の山本剛(ジャズピアニスト)とのコラボなど国境を越えた活動を続け、今や日本や香港を含むアジアジャズファンの間で“新世代アジアの歌姫”として認知されています。そのスタイルは透明感と艶やかな情感を持ち、ジャズとブルース、さらには韓国らしい洗練性が融合した独自の存在です。

『Midnight Sun』

「Moon」とブルースの魅力

「色彩のブルース」と日本におけるブルース的な歌声
Moon haewonはデビュー時から、EGO-WRAPPIN’の代表曲「色彩のブルース」を英語でカバーしています。この英語版「Songs of Colored Love~色彩のブルース~」は日本でも大きな反響を呼び、iTunesストアジャズチャートで1位となりました。彼女の歌唱は、透明感と深みを併せ持ち、「ブルース的な哀愁」と「洗練されたジャズの表現力」を融合させている点が特徴です。

日本のジャズ・歌謡曲シーンとの比較(EGO-WRAPPIN’など)
EGO-WRAPPIN’は「色彩のブルース」などで、昭和歌謡+ジャズ+ブルースを融合させた日本独自の音楽性を築いています。一方、Moon haewonのカバーは東アジア的なエレガンス、英語・韓国語・日本語ミックスのグローバル感覚が際立っています。山本剛(ピアニスト)ら日本のジャズ界実力者と共演し、日本のジャズファン層にも強くアピールしています。

韓国出身アーティスト「Moon」が持つ独自の歌唱スタイル
Moon haewonは、ジュリー・ロンドン、ビリー・ホリデイらに通じる「限りなく優しいが芯のある声質」を持ち、都市的でスタイリッシュな歌唱スタイルが特徴です。韓国ジャズ界のゴッドマザー=パク・スン・ユンの楽曲もカバーし、「内省的で硬質な美しさ」「ソフトで艶やかな表現」を兼備した稀有なヴォーカリストとして日本と韓国双方のジャズシーンで注目されています。

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「Moon haewon」の代表曲・活動

「Moon haewon(ムーン・ヘウォン)」は、WINTERPLAY時代から現在のソロ活動まで特徴的な音楽性と国際的な評価を得ています。彼女の代表的な楽曲、活動、アジア圏での人気や山本剛との出会いについて解説します。

「Songs of Colored Love」とその世界観
「Songs of Colored Love」はMoon haewonがWINTERPLAY在籍時に発表した代表曲です。日本のEGO-WRAPPIN’の「色彩のブルース」を英語カバーし、日本と韓国の両国で話題となりました。この楽曲は、“様々な色や感情を愛に重ねる”というテーマを持ち、情感豊かでスタイリッシュなブルース・ジャズナンバーとして高い評価を受けています。Moon haewonの透明感と艶やかさのある歌声が世界観をさらに際立たせ、日本のリスナーにも深く響きます。

winterplay時代のヒット曲とソロ活動
WINTERPLAY在籍時、Moon haewonは「Happy Bubble」「Songs of Colored Love」などをヒットさせ、ジャジーポップの先駆的な存在として注目されました。ソロ転向後は2018年「Kiss Me」などのアルバムをリリースし、山本剛など日本のトップジャズピアニストと積極的に共演。スタンダードナンバー〜オリジナル曲までジャンルを越えた表現力で広く支持されています。

香港・アジア圏での人気と国際的評価、山本剛との出会い
Moon haewonは香港、韓国、日本の各地でライブや配信を行い、「Kiss Me」は香港iTunesジャズチャートで1位を獲得した実績があります。国際的な評価を受ける彼女はアジアジャズシーンを代表するヴォーカリストの一人となり、日本では山本剛(ピアニスト)とのアルバム制作・ライブ共演などでその名声をさらに高めています。この日韓越境コラボはジャズファンに新たな発見をもたらしており、今後もワールドワイドな活躍が期待されています。

Quando Quando Quando – MOON haewon/MOON(혜원)

「Moon」と日本での関心

Moon haewonは日本でも独自の注目を集めており、日本語圏のファンが気になる私生活や音楽的魅力、EGO-WRAPPIN’との比較ポイントについて解説します。

日本ファンが気になるキーワード「旦那は?」
Moon haewonに関する「旦那」というキーワードで多く検索されていますが、公式プロフィールやインタビュー、音楽メディアにおいて結婚や配偶者の存在を明かした情報は2025年現在確認されていません。日本のSNSやファンサイトでも、「プライベートを語らない」「音楽活動にストイック」といった声が多いのが特徴です。そのためファンは彼女のパーソナルな部分に興味を持ちつつも、より音楽面に集中している傾向があります。

日本のブルース・歌謡曲ファンがMoonに惹かれる理由
Moon haewonは既存の日本ジャズ/ブルース・シンガーとは一線を画す中低音の艶と、繊細で透明感のあるボーカルが魅力です。EGO-WRAPPIN’の「色彩のブルース」をカバーしブルースフィーリングと都会的グルーヴの両方を兼ね備えることで、多くの日本のリスナーが「自身の好きな昭和歌謡やジャズと同時に新しい風を感じさせてくれる」と支持を集めています。また、山本剛との共演アルバムも話題となり、録音・ライブ共に高い評価を受けています。

「Moon」とEGO-WRAPPIN’を比較する視点
日本で「色彩のブルース」といえばEGO-WRAPPIN’のYuki(中納良恵)が象徴的ですが、Moon haewonは英語と韓国語を織り交ぜつつ、より洗練されたジャズ寄りの表現やアジア的エレガンスを取り入れています。日本オリジナルの情緒と、韓国アーティストならではの芯の強さ・国際的感覚がブレンドされたカバーは、EGO-WRAPPIN’との音楽的違いとして語られることが多く、「互いの持つブルース美学を聴き比べる楽しさ」が日韓・ブルースファンの話題です。

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「Moon」が提示するジャズ/ブルースの新時代

韓国ポップスとジャズ/ブルースの融合
Moon haewonは韓国のジャジーポップ・グループWINTERPLAY出身であり、ポップスのキャッチーさとジャズ・ブルースの深みを融合させる音楽性が特徴です。彼女はジャズのスタンダード曲を基盤にしつつ、韓国ポップスの洗練されたメロディとリズム感を取り入れた自由でモダンな歌唱を展開しています。この独自のスタイルで、アジアのジャズシーンに新しい風を吹き込んでいます。

日本の歌謡曲文化とのクロスオーバー
Moonの音楽は日本の歌謡曲文化とも共鳴しています。彼女は、日本のブルース・ジャズ歌手が大切にしてきたメロディの流麗さや情感に近い歌唱を行い、山本剛ら日本のジャズ音楽家とのコラボレーションも積極的です。そのため日本のリスナーにも共感を呼び、ジャズだけでなく歌謡曲的な美しさも楽しめるクロスオーバー的な魅力を持っています。

今後の活動と国際シーンでの展望
2025年10月には山本剛との共演アルバム『Fascination』をリリース予定で、ジャズ・オーディオ・ディスク大賞を受賞した前作『Midnight Sun』に続く話題作となっています。Moonはアジアを中心に日本、韓国、香港でも活動を広げ、国際的なジャズフェスティバル出演やツアーでさらなる知名度を獲得中。今後もアジア発のジャズ/ブルースの旗手としてワールドワイドに活躍が期待されています。

2025.10.01リリース

まとめ:「Moon haewon」が持つ唯一無二の魅力

ジャズとブルースを繋ぐ歌声
Moon haewonの歌声は、ジャズの繊細さとブルースの情熱的な表現を絶妙に融合させたもので、透明感と芯の強さを併せ持つ唯一無二の魅力があります。彼女のヴォーカルは、過度な飾りを排し自然体でありながら、しなやかで艶やかな表現により聴く者の心を深く掴みます。2024年の山本剛との共演アルバム『Midnight Sun』では、ジャズのスタンダードナンバーを中心に、二人の絶妙なグルーヴとアンサンブルが評価され、ジャズ・オーディオ・ディスク大賞(ヴォーカル部門)金賞を受賞しました。このように彼女の歌声はジャズとブルースの魅力を橋渡しし、国際的ジャズシーンにも新風を吹き込んでいます。

日本リスナーが注目すべきポイント
日本のリスナーにとってMoon haewonは、単なる韓国出身ジャズシンガーではなく、日本の歌謡曲やブルースの感性を共有しつつ、スタイリッシュで国際色豊かな表現を持つアーティストとして注目です。彼女は山本剛をはじめとする日本のジャズ界トップメンバーとコラボを重ね、洗練されたジャズ作品を多数リリース。また、Netflix韓国ドラマ『私たちのブルース』の劇中歌なども話題になり、音楽のジャンルや国境を超えてファン層を拡大しています。情感豊かな歌唱とクールな表現力が、日本のブルースファンやジャズファンに幅広く支持されています。

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